日本では夫が働き家庭を支え、妻は家事・子育てを担当して家を守る…という形式が当たり前とされてきた時代が長くありましたが、最近では夫婦共働きが増え、家事・子育てを夫婦で分担する家庭が増えてきました。
そんな中、夫よりも妻の方が働き、収入を得て家計を支えるというケースも。「専業主夫」なんて言葉も生まれ、夫は仕事をせずに家事と子育てを担当する家庭もあります。
でも「専業主夫」という言葉は知っているけど、実際にどんな感じで仕事・家事・育児を分担しているのか?あなたは知っていますか?
今回、妻の方が仕事をメインにし、夫が家事・育児を多く担っているご夫婦にインタビューさせていただきました。
夫婦の形は様々。私は、夫婦がそれぞれに良さを活かしてバランスを保ちながら、より良い生活を送れたら、なんの問題もないと思っています。
また自由にいろんな選択ができるこの時代を、もっと自由に自分の個性を発揮して暮らせるのってすごく幸せなのかもしれません。
ということで、この記事が多くの方の視野を広げる機会になれば嬉しいです^^
名前:ようこ
家族構成:夫、小学校6年生の娘
職業:ITコンサルティング フルタイム勤務
夫の職業:フリーライター 週5時間程度の在宅ワーク
ある日突然フリーになった夫、それを受け入れる男前の妻!
今日は、ようこさんとご主人がどんな風に考えながら仕事・家事・育児の分担をしているのかお聞かせください。
まず最初に、ようこさんの平均的な仕事時間を教えてください。
ようこ:今年は4月初めからコロナウィルスの影響で在宅勤務となっていますが、通常出勤するときは9時15分に出社し、19時~19時半ごろに退社しています。
定時は18時ですが、毎日大体1~1.5時間くらいは残業があり、海外と電話会議をすることも多いため、いったん帰宅してから家で参加することもたまにあります。
なかなかお忙しそうですね。
ご主人との家事・育児の分担の割合はどんな感じなのでしょうか?
ようこ:私は掃除・片付け全般を担当。夫は掃除以外の家事を担当しています。
子供は小6なので、勉強のわからないところを教えたりはしますが、特に育児というタスクが今はありません。お風呂は私が一緒に入っています。
ご主人の今の働き方や家事のボリュームについてはどう感じていますか?
ようこ:本来は共働きをベースにした人生設計(というほどのものではないのですが…)だったので、もう少し仕事はしてほしいな、と思います。が、その一方私がその分時間を気にせず働いているため、もし夫がフルタイムになったらそれはそれで困るかもしれないです。
夫は家事はなんでもできる人だし、料理も得意で3食作ってくれるので助かってますが、掃除や片付けを全然しないのが難点ですかね…。
もっと正直に言うと家にいるなら掃除しろよ、と思います 笑。なぜ家にいない私が家にいる人の散らかしたものを片付けなければならないのか、と…。
あと夫は決してアーティストタイプではなく、私より常識人で会社員としても普通にやっていける人なので、収入は気にしなくていいから長く勤められる良い会社があったら勤めてくれれば社会とのつながりもできるし、本人にとってもいいのにな、と思います。
ご結婚前はご主人も働いてらしたと聞きましたが、在宅ワークになったきっかけはあるのでしょうか?
ようこ:これといったきっかけがあるのかどうかはよくわかりませんが、ある日「フリーになる」と宣言して会社を辞めました。フリーランスの方々と異業種交流会みたいなものに参加していたのがきっかけだったんですかね…。
無責任なようですが、夫婦とはいえ人の考えは無理には変えられないと私は思っているので、まあ私が会社員で働けばいいか、と思ってうっかりOKしてしまいました。
ご主人はお小遣いなどはどうしているのでしょうか?また収入が少ないことに罪悪感とか感じるのか気になります。
ようこ:収入が少ないことに罪悪感とか、そういうのは多少なりともあるでしょうねー。
お小遣いは特になく、私が一定の金額を私と夫の共通口座に入れているので、夫はそこから生活費だったり自分のものを買うときも出してますが、趣味もとくにないし洋服買うわけでもないしので、あんまり自分のためには使ってないかもしれません。
夫が家事を多く担当することについて、メリット・デメリットはありますか?
ようこ:メリットは夫も妻も視野が広がることですかね。デメリットは、年齢が高くなってから再就職したいと思ったときに難しい、ということでしょうか。
女性が出産・育児のブランク後の就職がなかなか難しいように、男性も「〇年間主夫やってました」という人を果たして採用してくれるのかどうか心配です。
今後も今のスタイルを続ける予定ですか?
ようこ:私は「男性が会社で働くべき」といった考えはないんですが、夫婦のどちらもが働いて収入がある(そして両方家事もできる)、という状態がベストだと思っているので、機会があったら夫にももう少し働いてほしいな、と思います(夫も家にいるのが好き、という人でもないので)。
ようこ:特にないですね。今の子供はお父さんは会社・お母さんは家、といった固定概念がないのかもしれないですね。
私が「あーもう仕事辞めたい」とつぶやいたりすると「いやそれは待って、ママが辞めたら収入なくなるから!」と言ったりはします 笑。
ようこさん、ご協力ありがとうございました!
専業主夫になりたい男性が意外と多い!?
今回ようこさんへインタビューさせてもらったことで、夫よりも妻が外で働き家計を担うことや、専業主夫のイメージが具体的にわかってきました。
仕事をバリバリこなす女性には、家事・育児を担当して妻をサポートする夫とのコンビは、特に子供が小さいうちは得策なのかもしれないと思いました。
ぐるなびweddingでは、787人の男性に「専業主夫になりたいか?」というアンケートが行われ、以下のような結果に。
あなたは専業主夫になりたいですか?
なってもいいと思う:33.9%
なりたくない:19.4%
どちらかというとなりたくない:16.1%
どちらでもいい:14.5%
なりたい:12.9%
その他:3.2%
「専業主夫になってもいい」「なりたい」と回答する方は全体の半分以上。結婚した相手とのバランス次第では「専業主夫はあり」と考えている男性が多いという結果です。
同アンケート内によると、「専業主夫はあり」と考えている方は「子供と過ごす時間が増える」というメリットを重要視しているよう。妻が家計を支えるほどの収入があるのなら、今後専業主夫は増える傾向なのかもしれません。
あなたは専業主夫をどう思う?
「専業主夫」「妻の方が家計を担う」ということについては、賛否両論あると思います。
夫婦のことは、本人たちにしかわからないことだとも思うので、他人がなんと言おうとご本人たちがうまくいっているのであれば、何も問題はなく、十人十色のスタイルがあっていいなと考えています。
最近では在宅ワークという働き方も増えてきて、夫婦ともに在宅ワークで生計を立てている家庭もあります。夫婦で家の中にいたら自ずと家事・育児の分担の形も変わってきます。
女性も男性も働き方が自由に選べる今、夫婦のあり方もどんどん変わりますよね。
今までの一般的な形式とは違っても、自分たちに合うスタイルを見つけて夫婦二人で協力しながら生きていくのが、それぞれのベストスタイルなのではないでしょうか。