ちゃみ:過去2回の記事を通して、「マミートラックとは何か」、そして「私が実際に経験したマミートラック体験談」をお伝えしました。
ちゃみ:はい。「じゃぁマミートラックを経験してしまったらどうしたら良い?」という疑問に、私なりに考える対処法をご紹介したいと思います。
マミートラックへの対処法
ちゃみ:私が考えるマミートラックへの対処法は、
- 会社に仕事がしたいと申し出る
- 期間限定のマミートラックを受け入れる
- そういうものだと割り切る
の3つです。
一つずつ、解説をしていきますね。
会社に仕事がしたいと申し出る
「もっと仕事量を増やしてほしい。」
「具体的にこんな仕事がしたい。」
「時短勤務だけど、週〇日ならフルタイムで働ける」
「〇日間程度の出張なら行ける。」
などと自分の仕事に対する思いや、ワーキングマザーになった今でもできることを、職場に伝えていくことが大切だと思います。
職場によっては、「〇〇さんは子どもがいるから…」と気を遣ってあまり仕事を振らないようにしている場合もあります。
これだけできるよ、やる気があるよ、と直接伝えるのは効果があるはず。
私の友人は仕事が大好きだったため、最初こそマミートラックに陥りましたが、根気強く時間をかけて、同僚や上司に、もっと仕事がしたいこと、そろそろ海外出張も行けること、たまになら残業できることなどを何度も伝えていました。
その思いが伝わり、今では子どもができる前と同じように、アフリカや東南アジアへの海外出張をバンバンこなすワーママとして頑張っています。
家事育児をアウトソースして環境作りも大切に
もし、家事育児の負担も大きく、物理的に仕事量や幅を広げることが厳しければ、ママ自身の負担を軽くする方法を考えるもの重要です。
- パートナーに家事育児の担当を増やして担ってもらう
- ファミサポやベビーシッター、家事代行に頼る
- 時短家電を取り入れる
上記のように、母親の負担を減らして仕事に向かえる時間を増やす工夫も必要ですよね。
私の勤め先でも、割とバリバリと仕事しているなぁと感じるワーママたちは、近くに頼れる実家がある、パートナーと負担がほぼイーブン、食事はほとんど自分では作らない、といった物理的に家事育児をサポートしてくれるシステムを持っている方が非常に多いです。
自分が頼れる人やシステムは何があるか、妊娠中に探しておくと良いですね。
期間限定のマミートラックを受け入れる
子どもが大きくなったらまたキャリアコースに乗ることを目指すけれども、子育て真っ最中の今はゆるりと仕事をすることで割り切る、という考え方もあると思います。
期間限定マミートラックを受け入れるという感じですね。
子どもが小学校高学年~中学生くらいになれば、フルタイムで働くことや出張へ行くことなどのハードルもぐっと下がると聞きます。
私が勤めている会社のアメリカ支社の話ですが、お子さんが高校生になるまではずっと内勤をしていたものの、手が離れてからは、アメリカ全土に出張をこなす営業マンとして活躍しているママもいるそうです。
ある程度長い期間にはなってしまいますが、会社人生が長いと思えば数年ペースダウンするのもありではないでしょうか。
仕事はそういうものと割り切る
「会社の仕事はそんなもん」と割り切って、会社の仕事の他に楽しみややりがいを見つけるという対処法もありますね。
例えば…
- 習い事や趣味に時間とエネルギーを費やしてみる
- 資格の勉強をして別のキャリアを目指す
- 自分の好きや得意を活かして副業として収入を得ることに挑戦してみる
など、「逃げ」と思われるかもしれませんが、今やっている仕事が全てじゃないです。
割り切るのもありなのではないでしょうか。
かく言う私が完全にこちらです。
職場で任されている仕事は一生懸命取り組みますが、時短勤務で働く就業時間内のみと完全に割り切っています。
必要以上に頑張ることをやめました。
変化した今後のキャリアビジョン 私のキャリアに対する気持ちの変化
ひとりめ出産後の復職前、私は
「家族との時間最優先でゆるりと働きたい」
「また出産前のようにバリバリ働きたい。会社に必要とされたい」
という気持ちの狭間にいました。
でも復職して、マミートラックに陥ってしまったことで、
「やっぱり私は家族との時間を最優先でいこう!」
という確固たる思いが生まれました。
私の本当に大切にしたいことが見つかったんですね。
だって会社で私の代わりとなる人はいくらでもいるけれど、家庭では私の代わりに妻となり、母となってくれる人はいないので。
絶対に代わりのいない仕事って、母親・父親しかないかもしれません。
そして、会社に頼らなくても自分の力で収入を得てみたいな、と考えるようになり、ブログやメルマガを始めてみたり、ライターの仕事をしてみたり、その他副業にトライして、自分の世界が大きく開けました。
会社に属さず自分の力で収入を得るという新しい経験もしました。
今の私の目標は、自分で稼ぐ力をつけて「家族で海外移住すること」です。
私の小さい頃からの夢でもあると同時に、アフリカ人夫との間にできたいわゆるハーフの子どもたちにを海外での暮らし、教育を経験させてみたいという思いもあるので。
その夢を実現させるためには、現在勤めている会社を退職することになります。
出産前は、自分は一生会社員でいるだろうと思っていましたが、会社員を卒業するということが人生計画の中に入ってきたわけです。
マミートラックを経験していなかったら、こんな風に新しい世界を知ることも、新しい目標を持つこともなかったのかなと思うと、辛い経験ではありましたが今はポジティブに捉えられています。
今は会社の仕事は時短勤務の就業時間内でできる限りのことをして、その他の時間は家族や今後のキャリアのために目いっぱい使っています。
心地よいワークライフバランスの在り方は、一人ひとり異なるもの。
それを見つけられたちゃみさんには、出産前以上に充実したキャリアライフが待っているはずです。
マミートラックは自分の大切なことを見つけて、働き方を見つめなおすチャンス
育休から復職してワーママ生活を始めるということは、改めて自分の仕事に対する思い、今後の働き方、キャリアについて考える機会になると思います。
子どもができる前と同じ気持ちで、同じ働き方をできる、というワーママはほとんどいないといっても良いのではないでしょうか。
人生の中で何を大切にしたいのか。これから自分は家族とどう人生を歩んでいきたいのか。
自分なりの軸を持つことで、マミートラックを経験したとしても、自ずと対策が見えてくるのではないかと思います。
一日の長い時間を仕事をして過ごすことになるわけです。
せっかくなら楽しく、いきいき、やりがいを持って仕事に臨みたいですよね。
それがどんな形にせよ、幸せなワーキングマザーライフを送れるよう、いちワーキングマザーとして、同志の皆さんを心から応援しています。
全3回に渡り、ちゃみさんが経験したマミートラックについて伺いました。
きっと「私も同じ!」と共感されたり、「え、そんなことが起こるの?」と思われた方もいるかもしれません。
子供が生まれると、自分一人の都合だけでは動けなくなります。それまで築き上げてきた自分のリズムや環境が根底から崩れることも…
でもそれをどうかネガティブに捉えるだけでなく、新たな自分を見つけるきっかけにしたり、将来を考え直す機会にできると私は考えています。
子供を育てるって、ハンディキャップになる場面も多いけど、本当は世界が広がり人間として成長できるチャンスだなって感じました。
ちゃみさん、貴重なお話をしていただき、本当にありがとうございました!