ちゃみ:こんにちは。ちゃみと申します。
アフリカ人の夫と国際結婚し、2人のやんちゃな男の子のママで、都内ととある企業で時短勤務ワーママしてます。
私は子ども2人を育てながら、フリーランスとしてほぼ在宅で働いています。
今日は、外で働くキャリア女性ならではの悩みについて、ちゃみさんにお聞きしたいと思います。
ちゃみ:突然ですが「マミートラック」って聞いたことありますか?
出産した女性社員が職場復帰すると、今までのキャリアコースとは別の「ママ用コース」に入れられてしまう現象です。
その「ママ用コース」には単調で簡単な仕事、昇格昇給しにくい環境が待っていて、仕事にやりがいを見いだせなくなってしまうワーキングマザーも多く存在するのが現状です。
私自身もマミートラックを経験したひとり。
そんな私がマミートラックとは何か、をお伝えしたいと思います。
辛い経験をしている方が多そう…
ちゃみさんがマミートラックを経験するまでの経緯
ちゃみさんは元々はバリバリのキャリアウーマンだったんですよね?
ちゃみ:私は新卒で国内メーカーの総合職として入社して以来、約10年働いています。
私の勤め先は典型的な日本の大企業で、福利厚生もしっかりしていて、育休は3年、時短勤務は子どもが小学3年生になるまで取得が可能。と子育てしながら働く社員にもありがたい制度が整っています。
と同時に、年功序列の風土も色濃く残る会社であり、総合職といえばほぼ男性で、女性はマイノリティ。
最前線で活躍する40代の総合職(男性)社員のほとんどが専業主婦の妻持ち(共働き経験なし)、というような環境です。
そんな職場で私は2度の産休・育休を取得しています。
私の所属する部署では女性総合職がそもそも非常にマイノリティですが、その上妊娠出産を経て復職するという初の社員になりました。
そんな私が初めての育休から復職したときに経験したのが「マミートラック」でした。
マミートラックとは
ちゃみ:マミートラックとは簡単にまとめると、自分の意志とは関係なく、子育てを優先させるため、キャリアの一線から退くこと、かと思いますです。
子育ては女性の役目、という意識がまだまだ根強い日本。
職場内でも
「母親になったのだから、今までのようには働くことはできないだろう」
という認識が生まれ、ワーキングマザーには責任ある仕事を任せなかったり、不本意な部署異動をさせたれたり、ということが起こることがあります。
いわゆる出世コースからは外れ、昇格や昇給が難しくなることもあります。
また、時短勤務、残業ができない、子どもの熱や保育園の行事などで休みがち、というような状況も手伝って、職場から「頼れない人」というようなレッテルを貼られてしまうことも少なくありません。
私の実経験からも、保育園の送迎や急な呼び出しにかけつけるのは圧倒的に母親が多いですしね。
ちゃみ:マミートラック、つまり出世コースから外れたところに、お母さん用のコースがあり、出産して復職するとそのコースに投げ込まれてしまう、そんな現象のことを指します。
またこれは、必ずしも職場サイドに悪意があって行われていない場合もあります。
ワーキングマザーの社員は子育て最優先だから無理に仕事をさせてはいけない、と気を遣って仕事を振らないという場合もあります。
そのマミートラックによって、ワーキングマザーのモチベーション下がる、やる気を失ってしまうこともしばしば。
私の周りにも
・以前のように働きたくても働けないもどかしさ
・職場から必要とされていない悲しさ
を抱えながら葛藤しているママたちがたくさんいます。
辛い!マミートラック経験談
ちゃみ:私も辛いマミートラックを経験して、嫌な想いを味わったひとりです。
ちゃみ:上の子の育休から復帰してすぐに、今までとの違いを感じました。
- 責任ある仕事が回ってこない
- 打ち合わせに呼ばれない
- 同期は皆同時に昇格している中、私ひとりだけ遅れを取っている
- 外出や出張の声がかからない
(「今日ちょっと行くか?」みたいなカジュアルな飲み会にも一切誘われなくなりました。これはマミトラとはちょっと違うかもしれませんが。)
先にお伝えしたように、私の所属部署ではワーキングマザーの前例がなく、上司や同僚もワーキングマザーと働く経験が皆無。
そのため、復職した私にどう接していいのかわからなかった、という部分もあるのかもしれません。
どれだけ仕事ができるのか探り探り聞かれたり、と非常に気を遣われていたという印象があります。
今はある程度割り切っていますが、復職した当時は、仕事の少なさに落ち込み、「職場から求められていない感」をヒシヒシと感じて非常に悩みました。
ちゃみ:出産前のように責任ある、やりがいある仕事をもっとしたい!
でも時短勤務だし、子どもの体調不良や保育園行事で休みがちだし、出張も二つ返事で行けるわけじゃないし…
ただ「仕事増やしてほしい」って言ってもできなかったら無責任だし…
という思考がグルグルと堂々巡りを続けていたような気がします…。
ワーママの悩みあるあるなのではないかと思います。
マミートラックをキャリアを考えるキッカケに
ちゃみ:私はもワーキングマザーになってしばらく葛藤していましたが、マミートラックに陥ってしまったからこそ、これからのキャリアプランを考える良いきっかけにもなったかと思います。
やっぱり会社で頑張りたいのか?
仕事を辞めて家庭に入りたいのか?
また別のことをやってみたいのか?
自分が大切にしたいことは何なのか?
これからの人生でどんなキャリアを築いてみたいのか?
当時はあまり仕事もなかったので(笑)、仕事中にもずいぶん考える時間もあり、自分の興味関心があることや、得意なこと、仕事で積んできた経験などを棚卸ししながら、これからどんな道を歩みたいのかじっくり考えました。
ちゃみ:マミートラックを経験している最中は確かに思い悩んでしまうこともあるかもしれません。
しかし同時にぜひ、プラスに捉えられるキッカケにして頂きたいと、マミートラック経験者として思っています。
今日はマミートラックをリアルに体験されたちゃみさんにお話を伺いました。
マミートラックは産後も働く女性なら一度は経験することだと思います。どうしても子供がいたら、妊娠前と同じようには働けませんから…
私自身、子供が産まれるまでは、子育てしながら働く女性たちの苦労なんて全く考えたことなかった!
男性中心の職場では、なおさら理解・協力してもらうのは難しい部分が大きいですよね。
マミートラックについて、またマミートラックで苦しんでいる女性たちについて、もっと多くの方に知って欲しいと思いました。
また、職場側の人たちも困っているケースが多いのだと思います。
子育てをしながら働く女性たちと、一緒に働く方たちが互いに協力しながら、それぞれの力を存分に発揮できるような仕組み作りができるよう、私たちも力になりたいです。
今後もワーママスタイルではマミートラックについて取り上げていきます。
マミートラック体験談や、感想など、お気軽に編集部までご連絡ください^^